古いインテルMacに、Linuxを導入。

使わなくなったインテルMacにLinuxを導入。MacとLinuxのマルチブートで起動しました。
◻︎導入、動作環境
・ハードウェア/Mac mini(Mid 2010)
・OS/Snow Leopard→El Capitan
・ネットワーク環境
・有線キーボード、マウス
準備。
使わなくなったインテルMac内蔵の物理ディスクに、Linux用のパーティションを作成します。メインで使っているMacでは、パラレルデスクトップ、外付けディスク、OSが入っていない物理ディスクへの導入がおすすめです。※BootCamp(Windows)との併用やM1以降のMacは未検証。
Linuxのダウンロード。
Ubuntu Desktop(ウブンツデスクトップ)とDebian(デビアン)を導入しました。Ubuntuは、記事作成時のバージョンでは動作しなかったため、解説は割愛。isoファイルの直接ダウンロードはとても遅いので、BitTorrent(マグネットリンク)がおすすめです。
Debian DEBIAN JP Project。※記事作成時、12.9。
Ubuntu Desktop 公式サイト。※記事作成時、24.04.2 LTS。
ブートローダー。
MacとDebianの切り替えは、内蔵ブートローダーで出来ました。ブートローダーでMacが選べない場合、インストールDVDやリカバリーモードで起動ディスクを選択してください。rEFItを使うとより複雑なマルチブートが出来るようです。詳しくは下記リンクを参照。※Ubuntu Desktopは、インストールメディアのオプションで、ブートローダーも導入出来ます。
インテルマックブートローダー debian Wikiサイト。
パーティションの作成。
ディスクユーティリティを使って、パーティションを作成します。Linuxではスワップ領域が必要になります。推奨サイズはメモリ容量によって変わるので、確認してください。スワップ領域が4GBで、ディスクサイズを64GBにしたい場合、68GBのサイズで区切ります。※Linux側でパーティションを操作すると、ディスクユーティリティではひとつの物理ディスクに戻せません。戻すには、Macの再インストールが必要になります。
インストールメディアの作成。
ダウンロードしたisoファイルを、balenaEtcherやRaspberry Pi Imagerを使って、USBフラッシュドライブに書き込みます。※DebianやUbuntu Desktopは、16GB以上の空き容量が必要です。
Debianのインストール。
「option」キーを押しながら、Macを起動。ブートローダーでUSBフラッシュドライブで起動し「Graphical Install」を選択。チュートリアルに沿って進めていきます。いくつかのポイントをピックアップしました。
パーティションの作成。
ディスクのパーティショニングでは「手動」を選択。ディスクユーティリティで区切った「空き領域」を選び、利用方法で「スワップ」と「ext4」のパーティションを作成。パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込みを押し先へ進みます。
ネットワークミラーの選択。
パッケージのインストール時など、近くのサーバーサイトからダウンロード出来るようになります。日本の場合「ftp.jp.debian.org」を選択。
ソフトウェアの選択。
Debianでは、デスクトップの環境を切り替えて使う事が出来ます。迷っている場合、あとからインストールするのは大変なので、全部選択しておくと良いです。環境によって使えるアプリが違ったり、使えない機能があります。メインの「GNOME」以外、軽量な環境になります。
まとめ。
画像はGNOME Flashback。
Mac mini(Mid 2010)の標準スペックで、El CapitanやWindows10(Boot Camp)を使うには動作も重く厳しかったですが、軽量版のLinuxはサクサク動作しました。Linuxはコマンド操作が必要で、難しそうなイメージがありますが、Debianではコマンドを使わなくても、動画や音楽再生、書類作りや写真加工、ファイル共有やゲームなど、一通りの操作が可能です。HDDからの起動にはやや時間がかかりますが、メモリーを増設したりSSDに交換したら、もっと快適になりそうです。