Raspberry Pi OS 64bit版 Bullseye(ブルズアイ)を導入。

2022年2月に、Raspberry Pi OSの64bit版「Bullseye」が正式に公開されました。64bit版では、多くのメモリーが使用出来るようになり、64bitに対応した一部のアプリケーションでは、処理速度が高速化されます。
◻︎導入、動作環境
・ハードウェア/Raspberry Pi 4 Model B 8G
・公式7インチタッチディスプレイ。
・外部HDMIモニター。
・OS/Raspberry Pi OS Bullseye desktop(64bit)
※Bullseyeの32bit版もあります。
起動ディスク作成。
アプリのダウンロード。
公式の起動ディスク作成アプリをダウンロードします。対応機種/Windows、Mac、Ubuntu、Pi OS用
Raspberry Pi Imager。 ラズベリーパイ公式サイト。
起動ディスク作成。
Raspberry Pi Imagerを起動します。Raspberry Pi OS(other)から desktop(64bit)Bullseyeを選びます。OS、SDカードを選んで書き込みするだけです。※歯車アイコンから高度な書き込みオプションが追加されたようです。
起動後の設定。
チュートリアルを終えて再起動するだけで、日本語環境で使用出来るようになります。
※R6年現在、64bit版ChromiumでもDRM(デジタル著作権管理)コンテンツがサポートされたため、32bit版Chromiumを導入する必要はありません。
64 ビットの Chromium と Widevine 公式フォーラム。
32bit版Chromium。
64bit版Chromiumでは、WidevineCDMライブラリがないため、DRM(デジタル著作権管理)コンテンツが再生出来ないようです(アマゾンプライムビデオやSpotifyなど)。32bit版Chromiumを導入すると再生出来るようになります。
◎32bit版 Chromiumの導入。
$ sudo apt install chromium-browser:armhf libwidevinecdm0 |
◎64bit版 Chromiumに戻す。
$ sudo apt install chromium-browser:arm64 libwidevinecdm0- |
Chromium。 ラズベリーパイ公式サイト。
上記コマンドで、日本語用のChromiumが導入されました。32bit版Chromiumで、DRMコンテンツの動作を確認しました。
問題点。
2022年2月現在の動作状況です。
lcd_rotate=2が効かない。
公式7インチタッチディスプレイで「config.txt」に「lcd_rotate=2」を追加しても反映されない。
◻︎解決方法
Pi OS起動後に「Screen Configuration」から回転すると、再起動しても回転したままになりました。※カーネルコマンドラインを使用して回転出来るようです。(未検証)
タッチディスプレイ。 公式ドキュメント。
ウィンドウがメニューの下に入る。
Busterではメニューの上にあったウィンドウが、Bullseyeでは下に入ってしまう。小さい画面のタッチ操作では、かなり不便です。変更方法は不明。
言語アイコンの背景が透ける。
動作に問題はないですが、ひとつだけアイコンの背景が透けるのは気になります。
その他。
・対応アプリが少ない。
・HDMI出力が不安定 など。
まとめ。
使い方にもよりますが、現状ではトラブルが多すぎて、メインで使えそうにありません。アプリが対応していないのは仕方ないですが、HDMI出力やOSの基本操作系のトラブルは、しっかりと修正して欲しいところです。今後のアップデートに期待です。しばらくは、トラブルの少ない32bit「Buster」がメインで良さそうです。