ラズパイにAndroidを導入。AOSP

2025-04-13ソフトウェアRaspberry Pi

ラズパイ4B、5にAOSP版のAndroidをインストールしました。ラズパイ版のAndroidビルドを手がけるKonstaKANGでは、LineageOSとAOSP版が選択出来ます。AOSPとは、Googleが主導するAndroidのオープンソースプロジェクト。Android OSのカスタム版となります。AOSP版でPlayストアを使用するには。GoogleにAndroid IDを登録して、デバイス認定を受ける必要があります。※登録不要の代替えストアも使用出来ます。

 

◻︎R7/3月追記

Raspberry Pi Imagerに入っている「Bass ARM」はAndroidベースのOSになります。ラズパイ5には未対応ですが、DSIモニターでも動作確認。タッチ操作も出来ました。GooglePlayと連動した、代替えストアも最初から使えます。その他、「emteria」はラズパイ5に対応しています。

 

◻︎LineageOSの導入方法。

Googleのサービスを受けたい場合は、Playストアの導入が簡単なLineageOSがおすすめです。

 

 

◻︎導入、動作環境

ハードウェア/Raspberry Pi 4 Model B 8G、Pi 5
OS/AOSP KonstaKANG(Android 14)ラズパイ4、(Android 15)5用
その他/microSDカード、USBフラッシュドライブ、ネットワーク環境

 

更新履歴
2025-3-30/ラズパイ5に合わせて、古い内容を更新しました。
2025-3-24/AndroidベースOSの情報を追加しました。

 

導入準備

必要なもの。

ラズパイ本体(Pi 5、Pi 4B、CM4)、またはPi 400用/2GB以上のRAM/HDMIモニター/USBフラッシュドライブ/microSDカード(32GB以上推奨)/ネットワーク環境

 

各種ファイルのダウンロード。

KonstaKANG.com 各種ファイルのダウンロード先。デバイスからラズパイ5、または4を選択。

Q&Aの途中から、青文字の各種ファイルをダウンロードします。※更新されるとファイル名が変わります。

 

◎AOSP(バージョン).zip

通常版とフラッシュ可能なOTAパッケージがあります。※OTAはアップデートに使用。

◎KonstaKANG-rpi-resize.zip

ストレージのサイズを変更します。

◎KonstaKANG-rpi-widevine-(バージョン).zip

DRM(デジタル著作権管理)で制御されたコンテンツが再生可能になります。

 

その他、脱獄する場合は「Magisk」をダウンロードします。AOSPの「通常版」以外のzipファイルを、USBフラッシュドライブにコピーしておきます。

 

代替えストア。

アプリを簡単に導入出来る、代替えストアをダウンロードしておきます。今回はデバイス認定不要ですぐに使える「Aurora Store」を使用しました。代替えストアは他にもたくさんあるので、好きなストアを導入してください。

Aurora Store WEBサイト。

Googleアカウントを使って、Playストアとも連携出来るようです。ストアには誇張したアプリ紹介もないので、とても見やすい。日本語にも対応。

 

APKPure App WEBサイト。

apk配布サイトの中でも知名度は高く、10年ほど続いているようです。Playストアにある多くのアプリを入手することが出来ます。apk署名称号サービスあり。※動作しないアプリもあります。

 

F-Droid WEBサイト。

Androidで動作する、無料のオープンソースアプリを配信。Playストアにあるアプリとは異なりますが、多くのアプリが入手出来ます。

 

導入したい代替えストアも、USBフラッシュドライブにコピーしておきます。

 

起動sdカードの作成

Raspberry Pi Imager OSイメージ書き込みアプリ。

①デバイスを選択→使用するラズパイを選びます。
②OSを選択→Use custaom→AOSP(バージョン).zip
③ストレージを選択→microSDカード選択。
④次へ。

 

初回設定

高度な再起動。

Androidが起動したら、設定から「Raspberry Pi setteings」→「Reboot to recovery」をオン。USBフラッシュドライブを挿し、画面上部からスライドして「電源」→再起動。「TWRP」を起動します。※「TWRP」から復帰するとリセットされます。

 

TWRP

マウント。

USBフラッシュドライブを「TWRP」にマウントします。【Mount】から→パーテーション選択移動し「USB」にチェックを入れる。Select Storage→挿したUSBフラッシュドライブを選択。ホームボタンで、メニュー画面に戻る。

容量のリサイズ。

①【Install】から「KonstaKANG-rpi-resize.zip」を選択。
②「Swipe to confirm Flash」をスワイプして書き込みます。
③Undating partition details... ...doneと出たら、Reboot→system。
④Androidを起動後、設定→ストレージ容量を確認。増えていたら成功です。

同じ手順で「再起動」と【Install】を繰り返し、widevineを導入します。

 

代替えストア。

Androidが起動したら、USBフラッシュドライブから、直接apkをタップしインストールします。

 

Android IDの登録

Googleのサービスを使いたい場合は、Android IDを登録してデバイス認定を受け、Playストアを導入します。※ラズパイ4BのAOSP(Android 14)で動作確認。

 

Playストア。

カスタムロム用のPlayストア。AOSP(Android本体)と同じバージョンをダウンロード。USBフラッシュドライブにコピーし、「TWRP」を使ってインストールします。

◻︎Android14用

MindTheGapps GitHubサイト。

再起動後にPlayストアがあれば成功です。※ラズパイ5でも動作確認。

 

デバイスIDアプリ。

①代替えストアから「デバイスID」アプリをインストール。
②「デバイスID」アプリを開き「Google サービスフレームワーク Android ID」を確認します。

 

IDの変換。

取得した「Google サービスフレームワーク Android ID」は16進数になっています。変換サイトで16進数から「10進数」にして、数字をメモしておきます。

 

デバイスの登録。

①標準のSearchアプリから「https://www.google.com/android/uncertified/」を入力。
②Googleアカウントでログインします。
③「10進数」の数字を「Google サービスフレームワーク Android ID」へ入力。
④チェックを入れ「登録」を押します。※5分ほどでデバイス認定されました。
⑤Playストアを開き、Googleアカウントでログインします。

 

代替えストアの削除。

Playストアが使えるようになったら、不要な代替えストアをアンインストールします。

 

まとめ

Playストアを使うには、デバイス認定が必要で導入が難しいです。せっかく認定しても、OSのアップデートをすると再認証が必要になります。面倒なのでLineageOSや代替えアプリを使うか、実機の使用がおすすめです。今回はラズパイ5でAndroid15を使い「Aurora Store」を導入。AbemaTV、TVer、Netflix、Amazonプライムビデオ、Spotifyの動作を確認しました。SDカードからの起動でも快適に動作します。