ラズパイにAndroidを導入。AOSP

ラズパイ4B、5にAOSP版のAndroidをインストールしました。ラズパイ版のAndroidビルドを手がけるKonstaKANGでは、LineageOSとAOSP版が選択出来ます。AOSPとは、Googleが主導するAndroidのオープンソースプロジェクト。Android OSのカスタム版となります。AOSP版でPlayストアを使用するには。GoogleにAndroid IDを登録して、デバイス認定を受ける必要があります。※登録不要の代替えストアも使用出来ます。
◻︎R7/3月追記
Raspberry Pi Imagerに入っている「Bass ARM」はAndroidベースのOSになります。ラズパイ5には未対応ですが、DSIモニターでも動作確認。タッチ操作も出来ました。GooglePlayと連動した、代替えストアも最初から使えます。その他、「emteria」はラズパイ5に対応しています。
◻︎LineageOSの導入方法。
Googleのサービスを受けたい場合は、Playストアの導入が簡単なLineageOSがおすすめです。
- ラズパイにAndroidを導入。LineageOS
◻︎導入、動作環境
ハードウェア/Raspberry Pi 4 Model B 8G、Pi 5
OS/AOSP KonstaKANG(Android 14)ラズパイ4、(Android 15)5用
その他/microSDカード、USBフラッシュドライブ、ネットワーク環境
更新履歴
2025-3-30/ラズパイ5に合わせて、古い内容を更新しました。
2025-3-24/AndroidベースOSの情報を追加しました。
導入準備
必要なもの。
ラズパイ本体(Pi 5、Pi 4B、CM4)、またはPi 400用/2GB以上のRAM/HDMIモニター/USBフラッシュドライブ/microSDカード(32GB以上推奨)/ネットワーク環境
各種ファイルのダウンロード。
KonstaKANG.com 各種ファイルのダウンロード先。デバイスからラズパイ5、または4を選択。
Q&Aの途中から、青文字の各種ファイルをダウンロードします。※更新されるとファイル名が変わります。
◎AOSP(バージョン).zip
通常版とフラッシュ可能なOTAパッケージがあります。※OTAはアップデートに使用。
◎KonstaKANG-rpi-resize.zip
ストレージのサイズを変更します。
◎KonstaKANG-rpi-widevine-(バージョン).zip
DRM(デジタル著作権管理)で制御されたコンテンツが再生可能になります。
その他、脱獄する場合は「Magisk」をダウンロードします。AOSPの「通常版」以外のzipファイルを、USBフラッシュドライブにコピーしておきます。
代替えストア。
アプリを簡単に導入出来る、代替えストアをダウンロードしておきます。今回はデバイス認定不要ですぐに使える「Aurora Store」を使用しました。代替えストアは他にもたくさんあるので、好きなストアを導入してください。
Aurora Store WEBサイト。
Googleアカウントを使って、Playストアとも連携出来るようです。ストアには誇張したアプリ紹介もないので、とても見やすい。日本語にも対応。
APKPure App WEBサイト。
apk配布サイトの中でも知名度は高く、10年ほど続いているようです。Playストアにある多くのアプリを入手することが出来ます。apk署名称号サービスあり。※動作しないアプリもあります。
F-Droid WEBサイト。
Androidで動作する、無料のオープンソースアプリを配信。Playストアにあるアプリとは異なりますが、多くのアプリが入手出来ます。
導入したい代替えストアも、USBフラッシュドライブにコピーしておきます。
起動sdカードの作成
Raspberry Pi Imager OSイメージ書き込みアプリ。
①デバイスを選択→使用するラズパイを選びます。
②OSを選択→Use custaom→AOSP(バージョン).zip
③ストレージを選択→microSDカード選択。
④次へ。
初回設定
高度な再起動。
Androidが起動したら、設定から「Raspberry Pi setteings」→「Reboot to recovery」をオン。USBフラッシュドライブを挿し、画面上部からスライドして「電源」→再起動。「TWRP」を起動します。※「TWRP」から復帰するとリセットされます。
TWRP
マウント。
USBフラッシュドライブを「TWRP」にマウントします。【Mount】から→パーテーション選択移動し「USB」にチェックを入れる。Select Storage→挿したUSBフラッシュドライブを選択。ホームボタンで、メニュー画面に戻る。
容量のリサイズ。
①【Install】から「KonstaKANG-rpi-resize.zip」を選択。
②「Swipe to confirm Flash」をスワイプして書き込みます。
③Undating partition details... ...doneと出たら、Reboot→system。
④Androidを起動後、設定→ストレージ容量を確認。増えていたら成功です。
同じ手順で「再起動」と【Install】を繰り返し、widevineを導入します。
代替えストア。
Androidが起動したら、USBフラッシュドライブから、直接apkをタップしインストールします。
Android IDの登録
Googleのサービスを使いたい場合は、Android IDを登録してデバイス認定を受け、Playストアを導入します。※ラズパイ4BのAOSP(Android 14)で動作確認。
Playストア。
カスタムロム用のPlayストア。AOSP(Android本体)と同じバージョンをダウンロード。USBフラッシュドライブにコピーし、「TWRP」を使ってインストールします。
◻︎Android14用
MindTheGapps GitHubサイト。
再起動後にPlayストアがあれば成功です。※ラズパイ5でも動作確認。
デバイスIDアプリ。
①代替えストアから「デバイスID」アプリをインストール。
②「デバイスID」アプリを開き「Google サービスフレームワーク Android ID」を確認します。
IDの変換。
取得した「Google サービスフレームワーク Android ID」は16進数になっています。変換サイトで16進数から「10進数」にして、数字をメモしておきます。
デバイスの登録。
①標準のSearchアプリから「https://www.google.com/android/uncertified/」を入力。
②Googleアカウントでログインします。
③「10進数」の数字を「Google サービスフレームワーク Android ID」へ入力。
④チェックを入れ「登録」を押します。※5分ほどでデバイス認定されました。
⑤Playストアを開き、Googleアカウントでログインします。
代替えストアの削除。
Playストアが使えるようになったら、不要な代替えストアをアンインストールします。
まとめ
Playストアを使うには、デバイス認定が必要で導入が難しいです。せっかく認定しても、OSのアップデートをすると再認証が必要になります。面倒なのでLineageOSや代替えアプリを使うか、実機の使用がおすすめです。今回はラズパイ5でAndroid15を使い「Aurora Store」を導入。AbemaTV、TVer、Netflix、Amazonプライムビデオ、Spotifyの動作を確認しました。SDカードからの起動でも快適に動作します。